スモールキャピタル 【small capitals】 スモールキャップス / small caps

概要

スモールキャピタル(small capitals)とは、欧文のアルファベット字形の一つで、小文字の大きさ(高さ)で表現された大文字のこと。段落の冒頭や略語(頭文字語)、人名、見出しなどの中で本来小文字で表記される箇所に用いられることがある。

「a」「b」「c」のように大文字の字形だが、小文字の「x」等と同じ高さに変形した小さな大文字である。縦長な大文字の字形のまま縮小するのではなく、小文字に近い字幅になるよう横幅を広げてずんぐりとした形状に調整される。小文字の代用として置き換えて使用する。

用法について明確なルールは無いが、慣例的に新聞や雑誌の記事の段落の出だし数語をスモールキャピタルとしたり、4文字以上の頭文字語、脚本の役名、参考文献やその著者名、数学の定理や命題の表題などで用いられることがある。人名で姓を先に書く場合に名と誤解されないようスモールキャピタルとすることもある。UnixTeXのように正式名称に用いる例もある。

文字コードではスモールキャピタル用の文字は定義されていないが、一部の文字が発音記号用に用意されている。HTMLではスタイルシートCSS)のfont-variantプロパティを「small-caps」に指定すると、アルファベット小文字をスモールキャピタルに置き換えて表示することができる。

(2023.11.7更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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