楷書体

概要

楷書体とは、漢字の書体の一つで、毛筆のように線の強弱があるが一画ごとに離して書かれているもの。手書き文字の標準の字体とされている。

続け書きや省略をわず一画ずつ筆を離したように書かれた字形で、毛筆のように滑らかに変化する線の強弱、とめ、はね、はらいなどが表現されている。縦横のバランスは正方形に近いが、横画は全体的にやや右上がりに書かれる。

楷書は古代中国で南北朝から唐の初頭(おおよそ5世紀~7世紀)にかけて成立、普及した書体で、それ以降は字体の標準として参照された。日本でも漢字の字形の標準は楷書で表すことが多く、印刷用の活字やコンピュータ用のフォントとしても普及している。

文部科学省の学習指導要領の一部として公表されている「学年別漢字配当表」には漢字の字形の標準例が示されているが、これは楷書体を元に書き文字の手本として特徴を強調したものとなっている。小学校の教科書はこの字形を模した活字やフォントで組まれており、これを「教科書体」という。

(2023.7.24更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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