読み方 : カメラがぞうりかつようガイドブック

カメラ画像利活用ガイドブック

概要

カメラ画像利活用ガイドブックとは、カメラで取得した画像データを安全かつ適切に活用するための考え方や留意点を整理した指針。監視カメラやAIカメラの普及が進む中で、データの利活用と個人のプライバシー保護のバランスを取ることを目指し、経済産業省と総務省が共同で策定・公表している。
カメラ画像利活用ガイドブックのイメージ画像

街頭や店舗、オフィスなどに設置されたカメラで撮影された映像や画像データを、個人情報保護法その他の関係法令を遵守しつつ適切に利用するための手引きである。近年、店舗分析や交通管理、防犯、マーケティングなどの分野でカメラ画像の利活用が進んでいるが、画像には人物の容貌や行動といった個人情報が含まれる場合が多い。画像の利活用にあたっては法令遵守や社会的受容性の確保が重要となる。

ガイドブックは、事業者がこうした撮影画像を適切に取り扱うための指針を示す。画像取得から保存、分析、第三者提供に至るまでの各段階について、どのような点に注意すべきかが整理されている。例えば、撮影目的の明確化や周知、必要最小限のデータ取得、匿名化やぼかし処理といった技術的配慮の重要性が説明される。

個人情報保護法との関係や、本人同意が必要となる場面、業務委託時の管理責任についても一般的な考え方が示される。データ解析の観点からは、顔認識技術などで画像を数値化して統計的に処理する際の留意点や、分析結果の利用範囲を適切に限定する必要性にも触れられる。

(2025.12.14更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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