MCP【Model Context Protocol】
MCPとは?
大規模言語モデル(LLM)などの生成AIモデルは、そのままでは学習したデータ以外の最新情報や、特定の企業内にある独自のデータを用いた処理を行うことができないため、外部のデータベースやファイル群などを参照して取り込む仕組みが追加されることがある。従来の方法では、モデルごと、外部サービスごとに個別にAPIやデータ形式などの規約を定めてやり取りするため、開発効率が悪いという問題があった。
MCPの仕組み
MCPでは、リクエスト形式や応答構造、権限管理の考え方を一定のルールに沿って定義し、モデルが外部サービスに情報や機能を要求したり、外部サービス側がこれに応答して資源を提供する流れを統一する。モデル側と外部サービス側の双方がMCPに対応することで、相手先ごとに連携の仕組みを作り直す必要がなくなり、共通の方法で連携させることができる。
MCPでは、AIモデル側を「ホスト」と呼び、資源を要求して利用する「MCPクライアント」が組み込まれる。外部サービス側は「MCPサーバ」を用意してAIモデル側への窓口とする。これまでは人間が行っていた商品の購入、チケットの予約といった行動も、サービス側がMCPサーバを開放していればAIエージェントが自律的に代行することができるようになる。
AIモデルに渡される情報には、利用者による入力だけでなく、参照データ、操作履歴、外部ツールの実行結果などが含まれる。MCPは、これらを構造化された形式で受け渡すことで、モデルが一貫した前提条件のもとで推論を行えるようにする。また、アクセス可能なリソースの範囲を制御する仕組みが設けられており、必要最小限の権限のみを付与する設計が想定されている。
歴史
MCPは2024年11月に生成AIサービス大手の米アンソロピック(Anthropic)社が開発し、オープンソースとして仕様を公開した。2025年には、AIサービス大手の米オープンAI(OpenAI)社、米マイクロソフト(Microsoft)社、米グーグル(Google)社、クラウドサービス大手の米アマゾンドットコム(Amazon.com)社傘下のAWS(Amazon Web Services)などが対応を表明し、事実上の業界標準となっている。
