EMI 【Electromagnetic Interference】 電波障害 / 電磁妨害
概要
EMI(Electromagnetic Interference)とは、外部の電磁波や電場、磁場の影響を受け、無線通信や通信ケーブルの信号が乱れたり、電子機器や電子回路が誤作動すること。また、そのような悪影響を及ぼす外部からの電磁的な干渉。無線通信は特定の周波数の電波に信号を乗せるため、空間中に別の何らかの発信源から生じた同じ周波数の電波が存在すると、これがノイズとなり信号の波形に乱れが生じる。テレビ放送やラジオ放送の受信障害、携帯電話や無線LAN(Wi-Fi)などの通信途絶や速度の低下などを引き起こす。
また、金属線の通信ケーブルによる有線通信や電子基板や集積回路(IC)中の電気信号でも、信号を伝達する電流に外部の電磁波が干渉したり、近くの電気機器や電力線などが発生させた電場(電界)による静電誘導や磁場(磁界)による電磁誘導などで波形が歪み、通信エラーや誤作動の原因となることがある。
EMIの発生源は電磁波を意図的に発生させる機器(無線通信機や電子レンジなど)だけでなく、コンピュータなどの電子機器や電気機械、電源ケーブルや建物内の電気配線、送電線などの電気設備、雷や太陽フレア、オーロラなどの自然現象などが含まれる。
EMIを生じさせる干渉源があっても自身の動作が阻害されない耐性のことを「EMS」(Electromagnetic Susceptibility:電磁感受性)と呼び、これに加えて自身が外部への干渉源にならない性質を「EMC」(Electromagnetic Compatibility:電磁両立性)という。
(2019.2.19更新)