EMC【Electromagnetic Compatibility】電磁両立性
概要

金属ケーブルや電子回路に流れる電気の向きや強さが変化すると、周囲に電磁波を放射する性質がある。電気機器は無線機能などで意図的に電磁波を発信しなくても、内部を流れる電気によって周囲に電磁波を放射してしまい、周囲の別の機器の動作や人間の健康に悪影響を及ぼすことがある。
また、電子機器自身も、近くにある他の機器やケーブルなどから放射される電磁波や漏出電流、あるいは、雷や太陽活動など自然現象により環境中に存在する電磁波を受けて、電子回路の機能低下や誤作動、停止、記録の消失、伝送信号の変質などの悪影響を受けることがある。
不干渉性と耐性
EMCはこの両方を抑止する能力のことで、電磁的な「不干渉性」と「耐性」の2つの概念から成る。電磁的な不干渉性とは、ある機器が動作することによって他の機器の動作を阻害したり、人体に影響を与える一定レベル以上の干渉源となる電磁妨害(EMI:Electromagnetic Interference)を生じない性質を表す。
また、電磁的な耐性とは、付近にある電気機器や自然現象により発生する電磁波や、導体を伝わって流れ込んでくるノイズ電流などにより、自身の動作が影響を受ける電磁感受性(EMS:Electromagnetic Susceptibility)を低く抑えることを指す。こうした周囲との電磁的な干渉による悪影響を低減させる措置を総称して「EMC対策」という。
近年では、日常生活にますます多くの電子機器が入り込み、電波(による無線通信)の利用機会も拡大しており、電磁環境が人体へ与える影響への懸念が広がっている。また、半導体チップは小型化、微細化、小電力化が進み、チップそのものの電磁耐性は低下している。こうした背景から、不干渉性という観点からも耐性という観点からもEMCへの関心は高まっている。
関連用語
本ページを参照・引用している文書・論文など (外部サイト)
- 大阪府教育センター「農業・工業の実習における安全教育の手引 - 第2章 電気・電子・情報分野
」(PDFファイル)にて引用 (2013年3月)