暴露ウイルス 【情報漏洩ウイルス】
概要
暴露ウイルス(情報漏洩ウイルス)とは、コンピュータウイルスの一種で、感染するとコンピュータのストレージ装置に保存されたファイルなどをネットワークを通じて外部に流出させる動作を行うもの。主に2000年代中頃にファイル共有ソフト(P2Pソフト)を通じて猛威を振るった。ファイル名の拡張子などを偽装したWindows上の実行可能ファイル(トロイの木馬)などとして実装され、動画ファイルや商用アプリケーションなどになりすましてP2Pネットワークなどで流通する。利用者がウイルスであると気づかずに実行すると感染する。
起動するとコンピュータ内の個人的なデータをP2Pネットワークを通じて外部に送信し、誰でも受信・閲覧可能な状態にする。対象となるデータはウイルスによって異なるが、個人用フォルダ(マイドキュメントなど)に保管されたファイル、操作画面のスクリーンショット、メールソフトの送受信履歴などである。
被害者は個人情報やプライベートな写真・動画、個人的なメッセージ、勤務先の機密情報などを暴露されてしまい、関係先や関係者も巻き添えとなって甚大な被害をもたらした。主に2000年代中頃の日本でWinMXやWinnyなどのファイル共有ソフトの流行に合わせて被害を拡大し、「Antinny」「山田ウイルス」などがよく知られる。
(2022.6.11更新)