プロダクトマーケットフィット 【PMF】 Product/Market Fit
概要
プロダクトマーケットフィット(PMF)とは、製品やサービスが顧客にニーズを捉え、製品に適した市場に受け入れられていること。また、その度合い。顧客が製品に価値を認め、強く求めている状態を表す。製品がある特定の市場(顧客セグメント)が潜在的に抱えていたニーズを掘り起こし、顧客が次々に押し寄せてくるような状態を指す。製造や販売処理が受注に追いつかず、追加の開発や製品の改良を行う余裕も無いほどの熱狂に見舞われる。
製品がどの程度PMFに近づいているかを測る手法はいくつか提唱されており、既存顧客に「製品が消えたらどう思うか」を何段階かの選択肢から回答してもらい、「非常に失望する」の割合を計測する手法、「友人に勧めたいを思う度合い」を0~10の得点で評価してもらうNPS(Net Promoter Score)を用いる手法などがある。
PMFに至るには、顧客のニーズを満たす製品開発を行う必要があるのはもちろんだが、それと同じくらい、製品を求めている顧客層を探し出すことも重要とされる。また、PMFは一度達成したと思っても市場環境の変化によってすぐに失われてしまうため、継続的にPMF状態が続くよう製品を市場に適合させ続ける努力が求められる。
PMFの概念は、いずれも米ベンチャー投資家であるアンディー・ラクレフ(Andy Rachleff)氏がドン・バレンタイン(Don Valentine)氏の考えに着想を得て考案し、米ネットスケープ(Netscape)社創業者としても知られるマーク・アンドリーセン氏が広めたとされる。似た概念として、製品が顧客の問題解決に適していることを表す「プロダクトソリューションフィット」(PSF:Product Solution Fit)がある。
(2023.10.5更新)