トイプロブレム 【toy problem】

概要

トイプロブレム(toy problem)とは、ルールの決まったパズルを解くといった、現実の問題とは異なる単純化された問題のこと。新しいアルゴリズムAIシステムの能力の実証などに用いられる。
トイプロブレムのイメージ画像

人間がルールとゴールを明確に定義した、比較的単純な要素の組み合わせで作られた問題を指す。現実に遭遇する問題のような複雑な環境や要素は排除され、少数の決まった要因を考慮するだけで解くことができるように作られている。

有名なトイプロブレムの例としては、オセロやチェス、三目並べのような対戦ゲーム、迷路やハノイの塔、Nクイーン問題、スライドパズル、川渡りパズルなどの古典的なパズルがある。現実のような複雑な状況設定がないというだけで、必ずしも簡単に解いたり勝利できるわけではない。

トイプロブレムは同じ問題を同じ条件で繰り返し試すことができるため、アルゴリズム機械学習の研究などで、問題を解く能力を実証したり、複数の手段の性能を比較したりするのに便利である。また、プログラミングの学習者などがアルゴリズムを理解するための題材としても適している。

反面、人間が直面する現実世界の課題に対処する役に立つかどうかは検証できず、「おもちゃのような問題しか解けない」と皮肉を込めて否定的な意味で用いられることもある。1960年代の第1次AIブームでは、当時のAIがトイプロブレムを解くことしかできず実用的な応用例を提示することができなかったことから幻滅され、「AIの冬」というAI研究下火の時代を招いた。

(2025.8.31更新)