ゾーン 【zone】

概要

ゾーン(zone)とは、区域、範囲、地帯、領域、圏、域などの意味を持つ英単語。ITの分野では、システムの設定などによりネットワーク上に設けられた論理的な区画などを指すことが多い。

ファイアウォールの内側と外側といったように、何らかの基準や構造によって隔てられた区画や領域などを指す。具体的な定義は機器やソフトウェアシステムなどにより異なる。

リージョンとゾーン

クラウドサービスなどでは、データセンターが置かれている地理的な位置をリージョンregion)、センター内での施設などの区別をゾーンということがある。例えば、東京にある二棟の施設でサービスを提供している場合に、「東京リージョンのゾーンAとゾーンB」のように呼ぶ。

同じゾーン内の設備は近接しているため、ゾーン間やリージョン間などに比べデータの複製などを高速に処理できるが、同じ施設内であるため建物自体が停電した場合などには同時に同じ影響を受けることになる。

DNSゾーン

DNSでは、ある権威DNSサーバが管理するドメインの範囲をゾーンと呼ぶ。管理するドメインサブドメインを設けた場合、自前で管理すれば同じゾーンに属するが、管理を別のサーバに委任すると別のゾーンとして分割される。

ドメインによってサブドメインをどのように移譲するかは異なるため、ドメイン名の階層構造とゾーンの範囲は必ずしも一致しない。あくまで当該DNSサーバが直接ホスト情報などの管理をしているドメイン領域のみをゾーンという。

(2019.4.14更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。