Spring Boot
概要
Spring Bootとは、Java言語によるWebアプリケーションフレームワークである「Spring」の基本的な機能を集め、シンプルなパッケージにしたもの。初学者の環境整備やアプリケーション開発・展開の迅速化などために用いられる。Spring Frameworkは主にJavaプログラムをWebサーバ上で動的に実行するWebアプリケーションを開発するためのフレームワークで、多くのアプリケーションに共通する汎用的な機能を提供し、開発者が自分たちのアプリケーションに固有のコードや設定を記述するだけで済むようにしてくれる。
SpringはJavaフレームワークの中でも人気の高い製品で、活発に追加機能や派生プロジェクトの開発が進められてきた。近年では肥大化が進み、初歩的な環境構築を行うだけでも複雑な設定ファイルの編集などを行わなければならず、敷居が高いことが問題となってきた。
Spring Bootは一通り機能するSpring環境を簡単に導入するためのパッケージで、案内に従ってソフトウェアを展開すれば、特に設定などを行うことなくSpringの導入が完了する。設定や構成はアプリケーションに合わせて開発者側でカスタマイズすることもできる。
標準的なWebアプリケーションサーバ(APサーバ)のTomcatが組み込み済みとなっており、Webサーバに別途導入しなくてもアプリケーションを展開できる。アプリケーション全体を単一のJARファイルにまとめてくれるため、実行時には「java -jar」コマンドですぐに起動できる。APサーバ導入済みの環境向けにWAR形式のパッケージを作成し、Tomcatあるいは他のAPサーバで起動させることもできる。
(2022.12.1更新)