違法コピー 【illegal copy】 不正コピー / 不法コピー
概要
違法コピー(illegal copy)とは、著作物を権利者に無断で、あるいは許諾された範囲を超えて複製すること。また、そのようにして不正に作成された複製品。著作権法に基いて権利者から損害賠償を請求されたり、刑事罰が課されることがある。日本の著作権法では、文書や画像、音楽、映像、ソフトウェアなどの著作物の複製については「複製権」という権利で保護されており、権利者に無断で、あるいは利用許諾契約などに定めた範囲を超えて複製することは違法となる。
違反すると権利者に損害賠償請求権が生じ、複製品を販売するなど悪質な場合は検挙され刑事罰が課されることもある。ただし、個人的に利用するために少数の複製を取ることは「私的複製」と呼ばれ合法となる。
ソフトウェアの違法コピー
IT分野で単に違法コピーと言った場合は、販売されているソフトウェア製品やゲームソフト、CDやDVD、Blu-ray Disc、インターネットなどで提供されるデジタルコンテンツを無断で複製すること、および無断で作成した複製を指すことが多い。
ソフトウェア製品の多くはパッケージや添付された文書などで利用許諾条件(ライセンス)を提示しており、例えば、一つのパッケージや一つの個体識別番号(シリアルナンバー)につき一台のコンピュータに導入(インストール)して使用可能といった制限が課されている。
これを守らずに、購入したライセンスで規定される台数を超える機器に導入して同時に使用したり、記録メディアの複製やインターネットを通じたデータ伝送などによって第三者に提供・販売するのは違法コピーとなる。違法な複製(海賊版)であることを知って入手したり使用することも違法となる。
デジタルデータは複製や伝送が容易なため、コンピュータやデジタル機器の普及でソフトウェアやコンテンツの違法コピーは大きな社会問題となっている。インターネット上での提供行為については権利者団体や警察などが積極的にパトロールや摘発を行っており、組織内での「使い回し」行為についてはBSA(The Software Alliance)が報奨金を用意して従業員の内部告発を奨励している。