白ロム 【白ROM】
スマートフォンなどの移動体通信端末は、通信事業者(キャリア)との契約情報を記録した「SIMカード」を挿入することにより、契約先の無線ネットワークへの接続・通信が可能となる。SIMカードを外した状態の端末を俗に白ロムという。
白ロム端末は中古品として市場で売買されており、安価に販売されている白ロム端末をキャリアの窓口に持ち込んで新規契約や機種変更を行うと、(特に機種変更の場合は)端末の購入価格を抑えることができる。
ただし、日本の携帯電話・スマートフォンは販売元のキャリアとしか通信できない「SIMロック」が行われている場合があり、白ロムとして購入した場合も挿入できるSIMカードは元のキャリアのものに限られる。キャリアの窓口で「SIMロック解除」手続きを申請すれば使用可能になる。
また、元からキャリアとは無関係に量販店などで販売されている「SIMフリー」仕様の端末であればこうした制限は無い。白ロムとして流通している端末には両方の種類が混在しているため、購入を検討する際はキャリアの対応状況には注意を払う必要がある。
「白ロム」という名称はSIMカード方式が普及する以前から使われていた用語である。当時の携帯電話端末(現在で言うガラケー、フィーチャーフォン)は契約情報を端末内の半導体メモリに直に記録する方式が一般的で、契約情報が記録済みの端末を「黒ロム」、未登録か抹消済みの端末を「白ロム」と呼んでいた。SIMカードの時代になると、これがそのままSIMカードが外された状態の端末を指す表現となった。
(2022.6.23更新)