読み方 : へいきんプーリング

平均プーリング【average pooling】平均値プーリング

概要

平均プーリングとは、畳み込みニューラルネットワークCNN)のプーリング層が行うデータの集約の仕方の一つで、特徴マップ内の対象領域の平均値をその領域の代表値とするもの。領域全体の傾向を抽出する効果がある。
平均プーリングのイメージ画像

CNNは画像の特徴などを捉えることができるネットワーク構造で、「畳み込み層」と、その直後に置かれる「プーリング層」と呼ばれる特殊な層が用いられる。畳み込み層では様々な断片的な特徴パターン(フィルタあるいはカーネルと呼ばれる)を画像の上で位置を少しずつずらしながら重ね合わせ、そのパターンが画像内のどこに存在するかを「特徴マップ」として出力する。

プーリング層は畳み込み層が出力した特徴マップを受け取り、一定のルールに基づいてサイズを縮小する「ダウンサンプリング」(あるいはサブサンプリング)と呼ばれる処理を行う。これは、特徴マップの一定の範囲ごとに値を集計し、その領域の値を一つにまとめる処理である。

平均プーリングは対象領域の情報を集計する手法の一つで、領域内の値を合計して平均値を算出し、これをその領域の代表値とする方式である。領域全体の値を反映した一つの値を算出するため、特徴マップのサイズを削減しながら、その領域の全体的な傾向を抽出することができる。

(2025.12.8更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。