ローマ字入力
キーボードから入力する場合、キートップに刻印された英文字からローマ字表記を打鍵していくと、日本語入力システム(IME)が対応する仮名表記に自動変換して入力してくれる。例えば、「P」「Y」「A」を連続で打鍵すると画面に「ぴゃ」あるいは「ピャ」が現れる。
かな文字を直に入力する「かな入力」と比較して打鍵数が増えるものの、英字の配置を覚えるだけで日本語文字を入力できるようになり、使用するキーが少ないため指を動かす範囲を抑えられる。数字の入力に切り替えが不要(かな文字は数字キーと共用)なため英数字が混在する文章の入力がしやすい。
ほとんどの日本語IMEがローマ字入力とかな入力の両方に対応しており、慣れれば日本語の入力速度はかな入力の方が有利だが、約50文字ある仮名のキー配列を覚えるのが大変なためか、キーボードからの入力ではローマ字入力を好む人が多い。逆に、スマートフォンなどのスクリーンキーボードでは五十音順に整理された文字盤を用いたかな入力が好まれる。
一つの仮名が二つ以上のローマ字表記と対応している(例えば「ち」は訓令式では「TI」だがヘボン式では「CHI」)場合は、IMEごとに多少挙動は異なるが、どの表記に従って入力しても正しく入力できるようになっていることが多い。また、小さい「っ」を単体で入力する際に「LTU」あるいは「XTU」とするなど、ローマ字表記とは異なる文字綴りを用いることがある。
(2022.5.1更新)