ヘテロジニアス 【heterogeneous】
概要
ヘテロジニアス(heterogeneous)とは、異種の、異質な、混成の、不均一な、などの意味を持つ英単語。同じ場に複数の異なる要素が混在している様子を表す言葉。対義語は “homogeneous” (ホモジニアス:同種の、均質の、一様な)。IT分野では、複数の異なる役割や仕様の装置や機器、ソフトウェアなどが同じシステム上に混在し、相互に連携しながら役割分担して機能する様子などを表すことが多い。
例えば、CPUとGPUのように役割や得意分野の異なる複数のマイクロプロセッサを一台のコンピュータに実装し、処理に応じて使い分けることで効率的に性能を高める方式を「ヘテロジニアスコンピューティング」(heterogeneous computing)という。
また、単体のマイクロプロセッサの内部で、役割や仕様の異なる独立した複数のプロセッサコアを実装し、用途や処理内容に応じて使い分ける方式を「ヘテロジニアスマルチコア」(heterogeneous multi-core)という。
通信の分野では、同じネットワークの中に異なる通信方式や仕様の異なる中継機器を混在させ、統合的に運用することを「ヘテロジニアスネットワーク」(heterogeneous network)という。例えば、移動体通信ネットワーク(携帯電話網)で、同じエリアにマクロセルとスモールセルを混在させる手法や、4Gと5Gなど異なる世代の通信方式を並行して運用することなどをこのように呼ぶ。
(2021.10.17更新)