ディスプレイ広告 【display advertising】
概要
ディスプレイ広告(display advertising)とは、Web広告の形式の一種で、Webページの一部として埋め込まれて表示される、画像やFlash、動画などによる広告。画面上部などに表示される横長の画像広告を特にバナー広告という。Web広告としてはもっとも初期から存在する広告フォーマットの一つだが、直接的な広告効果はテキスト広告や検索連動型広告に劣るとされ、他形式に比べ出稿量のシェアは低下しつつある。近年では単純な静止画像の広告に加え、Flashによるアニメーションや動画のストリーミング配信によるテレビCMのような広告もよく使われるようになっている。
バナー広告 (banner ad)
Web広告の形状の一種で、幅が高さの2倍以上ある細長い帯状の広告。ディスプレイ広告という呼称が普及する前は形状によらずページ内の固定された枠に画像などを表示する広告手法全般を指すこともあった。
Webページ上部や下部などに設けられることが多く、インターネットが一般に普及し始めた初期から存在する最も基本的な形状の一つである。一般的なサイズは468×60ピクセルや728×90ピクセルなどで、携帯端末向けの小さなサイズもある。
120×240ピクセルのような縦の方が長いものを「縦長バナー」(vertical banner)と呼ぶことがあるが、縦600ピクセルを超えるような大きなものは「スカイスクレイパー」と呼ぶのが一般的である。
レクタングル広告 (rectangle ad)
Web広告の形状の一種で、正方形か、正方形に近い長方形の広告。“rectangle”とは「長方形」「矩形」の意味。
厳密な形状やサイズの定義はないが、一般的には概ね縦横比が2倍以下の正方形に近い長方形のものをこのように呼ぶ。よく用いられるサイズは300×250ピクセル、336×280ピクセルなどである。幅200ピクセル以下程度の小さなものは「ボタン広告」とも呼ばれる。
スカイスクレイパー広告 (skyscraper ad)
Web広告のサイズ・形状の分類の一つで、横幅が狭く縦長で面積が広い広告のこと。「スカイスクレイパー」(skyscraper)とは摩天楼、高層建築物の意。
一般的には高さが幅の2倍以上あり、かつ高さが600ピクセル以上のもの(300×600ピクセルなど)を指す。ページの左端や右端、サイドメニュー領域などに掲載されることが多い。巨大な領域いっぱいに画像や動画、アニメーションなどが掲載することが多いが、内部を何段かに分割して複数のテキスト広告を掲載するといった使われ方をする場合もある。
エキスパンド広告 (expandable ad)
Webサイトなどに掲載される広告のうち、閲覧者がマウスカーソルを合わせた際などに広告領域が広がって表示されるもの。
ページを表示した直後には一般的なサイズの広告として表示されていることが多く、広告にマウスカーソルが重なったり閲覧者がクリックしたりすると(何を契機とするかは広告によって異なる)、アニメーションや視覚効果を伴って拡大表示される。拡大時に同時に動画再生が始まるよう設定されているものが多い。
他のコンテンツを押しのけて縦または横に伸びるタイプのものや、画面全体に広がるもの、ページ前面に重なるように表示されるものなどがある。
フローティング広告 (オーバーレイ広告)
Webページのコンテンツの上に重ねて、覆い被さるように表示される広告のこと。多くの場合はページ内を移動したり、拡大・縮小などのアニメーションを行う。
通常のWeb広告は、バナー広告などのようにページ内のコンテンツの一部としてレイアウトされ、決められた位置に表示される。フローティング広告はFlashやDHTML(JavaScript)などの技術を組み合わせ、ページ内を浮遊するように移動したり、ユーザの操作などに合わせて拡大したりする。
そのままでは閲覧の邪魔になるため、デスクトップ画面に表示されたウィンドウのように、隅のほうに縮小したり消去したりするボタンなどが配置されていることが多い。