ダビング10
デジタルデータは複製が容易で複製に伴う信号の劣化が起きないため、コンテンツの海賊版の流通が大きな問題となる。これを防ぐため、各種のコピープロテクト(複製防止)技術が用いられるが、複製を一切禁止する方式から一定の範囲で許可する方式まで幅がある。
ダビング10はデジタル放送(地上/BS/CS)で採用されているコピー制御方式で、HDDレコーダーやパソコンなどで録画した番組に対して、コピー9回とムーブ(別のメディアへの移動)1回が許可される。コピーあるいはムーブしたコンテンツは複製禁止に変更され、孫コピーを作ることはできない。
2000年代初頭のデジタル放送の開始当初は、放送の記録メディアへの録画と別のメディアへのムーブのみを認める「コピーワンス」(一度限りコピー可)が採用されていたが、あまりに制限が厳しすぎるとして関係業界が協議した結果、2007年に電子情報技術産業協会(JEITA)がダビング10の技術仕様を定めた。有料のCSデジタル放送などでは現在でも一部でコピーワンス放送が行われている。
(2024.6.21更新)