ターゲティング広告 【targeted advertising】

概要

ターゲティング広告(targeted advertising)とは、広告の配信方式の一種で、何らかの基準や情報に基づき、配信先のサイトや閲覧者を選択したり絞り込んだりする方式の総称。通常、どのような基準で選択をうかを先頭に冠して「○○ターゲティング広告」のように呼称する。

選択する対象や基準に応じて様々な種類があり、特定のサイトを指定して広告を配信する「サイトターゲティング広告」、検索エンジンなどで閲覧者が指定した検索キーワードに基づいて広告を選択する「キーワードターゲティング広告」、広告の内容に関連するWebページを選択して広告を配信する「コンテンツターゲティング広告」、ページ閲覧者の過去の閲覧履歴などを元に表示する広告を選択する方式を「行動ターゲティング広告」(ビヘイビアターゲティング広告)などがある。

行動ターゲティング広告 (インタレストベース広告/ビヘイビアターゲティング広告/BT広告)

Web広告の配信方式の一つで、ページ閲覧者の閲覧履歴などの過去の行動から興味・関心を推定し、これを元に表示する広告を選択する広告方式。

過去にどんな検索キーワードを入力したか、どんなWebページを閲覧したか、どんな動画・音楽を試聴したかといった一定期間の行動履歴から配信する広告を決める。その閲覧者について十分な情報が集まっていればコンテンツ連動型広告などよりも利用者の興味に即した広告が選ばれる可能性が高い。

また、広告が掲載されているページと何の関係もない広告でも配信されるため、サイト運営者にとっては広告が表示される機会を増やせるという利点がある。

オーディエンスターゲティング広告 (audience targeting advertising)

Web広告の配信方式の一つで、ネット利用者Web閲覧行動に関する情報を複数のサイトに渡り横断的に収集・分析し、興味・感心の高いと思われる広告を配信する方式。

行動ターゲティング広告(インタレストマッチ広告)を発展させたもので、広告配信事業者などが広告配信サーバの発行するCookieなどの識別情報をもとに、特定のある個人の閲覧履歴を複数サイトにまたがって収集し、これを分析して最適な広告を選択する。

収集される情報とは個人を識別・特定する情報とは結び付けられず、「匿名のある人物」についての情報として扱われるが、本人が容易に認識できない形で複数サイトにまたがる情報を横断的に収集し、複数の事業者で共有することはプライバシーの侵害であるとする主張もある。

サイトターゲティング広告 (site targeting advertising)

Web広告の配信方式の一つで、指定された特定のWebサイトを対象に配信する方式。他の広告プログラムのオプションとして利用されることが多い。

複数(多数)のサイトに同時に配信する「ネットワーク配信」を広告プログラムなどで、広告主が配信したいサイトを特定して、そこにだけ配信するよう設定できる機能が提供されていることがある。配信したい広告にテーマが近い、アクセスが多いなど、広告主にとって好ましい要素をもったサイトに限定して配信したい場合に利用される。

(2018.6.4更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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