ソーシャルタギング 【social tagging】
概要
ソーシャルタギング(social tagging)とは、ネットサービスなどで、蓄積された情報に利用者が分類などを表す標識(タグ)を付け、その分類情報を利用者間で共有する機能。SNSのハッシュタグによる情報の分類がよく知られる。一つ一つの情報に複数の利用者がタグ付けを行い、結果をすべての利用者で共有する。一人一人によるタギングの結果が集積されるため、サービスの運営側や特定の利用者が多大な労力を払うことなく情報の分類を行うことができる。
タグの情報を利用して情報の分類や検索、同じグループの情報の探索などを効率化することができる。タグにどんな語句を用いるかは個々の利用者が考えるため、多くの人の見方を組み合わせることにより検索や分類を迅速かつ柔軟に行うことができる。
利用者が情報を投稿することができるWebサービスなどで用いられ、動画共有サイトの動画の分類、やソーシャルブックマークのURLの分類などに応用されている。SNSでは投稿の一部として「#」(シャープ/ナンバーサイン)に続けて語句を入力するとタグとして扱う「ハッシュタグ」という仕組みが普及している。
例えば、動画投稿サイトに投稿されたある動画に、ある利用者が「スポーツ」、別の利用者が「水泳」、また別の利用者が「2017年」といったタグを付加すれば、あとから動画を検索するユーザは、検索キーワードを「スポーツ」にしても「水泳」にしても「2017年」にしても、その動画を見つけ出すことができる。
タグを書き込むことでそのコンテンツを他の利用者に紹介したり発見しやすくするという側面もあるため、Web上にコミュニティを形作る一種のソーシャルネットワーキング的な機能とも言える。趣味嗜好が似ている利用者を「お気に入り」に指定し、その人の編集したタグを一覧表示するといったサービスも行われている。
(2024.3.14更新)
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 国立科学博物館「知の循環型社会における対話型博物館生涯学習システムの構築に関する基礎的研究」(PDFファイル)にて引用 (2017年3月)