全角英字 【full-width alphabet】 全角アルファベット
概要
全角英字(full-width alphabet)とは、コンピュータが扱う文字の分類の一つで、(等幅フォントで表示・印刷した際に)幅と高さが等しい正方形の領域に収まる形の英字(a~z、A~Z)のこと。いわゆる全角文字として規定されている「a」から「z」および「A」から「Z」の52個のローマアルファベットのことで、半角文字(幅が高さの半分の字形)の「a」から「z」および「A」から「Z」とはシステム上は別の文字として区別される。
全角文字は歴史的に日本語の文字コード体系(JIS漢字コードなど)に由来する文字種で、全角英字以外にも「0」~「9」の数字、「あ」「ア」などの仮名文字、「漢」などの漢字、「Д」「α」などのキリル文字やギリシャ文字、「!」「◇」「※」などの記号文字、「┬」などの罫線が含まれる。
コンピュータ上では日本語入力システム(IME)をオンにして、入力モードを「全角英数」に設定した上で、英字のキーを打鍵(あるいは画面上でタップ)すれば入力できる。日本語のローマ字入力で文字を入力後、「全角英数字に変換」操作(WindowsのF9キーなど)を行っても良い。
全角英字と半角英字は人間にとっては同じ文字で幅や字形が異なるだけだが、コンピュータ内部では異なる文字コードが割り当てられた異なる文字として認識される。識別符号やパスワードは一般に半角英字しか受け付けないことが多いため、誤って全角英字で入力しないよう入力モードなどに気をつける必要がある。
(2023.4.26更新)