メカニカルマウス 【mechanical mouse】 ボールマウス
概要
メカニカルマウス(mechanical mouse)とは、マウスの種類の一つで、ボールを内蔵し、その回転をセンサーで検出することによって移動量を得る方式の製品。光学式が登場するまではほぼすべてこの方式だった。内部にゴムなどでできたボールがあり、下面から一部が露出している。机など硬い平面に接した状態で移動させると、それにあわせてボールが回転する。ボールに接するように2つのローラーが直交する位置に設置されており、それぞれが横方向と縦方向の回転数を検出する。移動量は電気信号に変換され、ケーブルを介してコンピュータ本体に送信される。
光学式に比べて構造が単純で安価な点や、硬いものに接していれば場所を選ばずに利用できるという利点があるが、長く使用していると内部にほこりを巻き込んでしまい、転がりにくくなったり検出精度が落ちるという欠点がある。
1960年代に発明された当初のマウスがこの方式であり、光源と光センサーで移動を検知する光学式が発明されるまでは唯一の方式だった。1990年代末からは光学式が主流となり、現在ではほぼ製造・流通してないため、歴史上の存在となっている。
(2023.2.9更新)