ゲーミングPC 【gaming PC】
概要
ゲーミングPC(gaming PC)とは、ビデオゲームを遊ぶのに適した性能・機能を備えたパソコン製品のこと。ゲーム専用の特殊な装置や機能があるわけではなく、グラフィック処理性能を中心に高性能なパーツで構成された機種を指すことが多い。パソコン向けの人気ゲームには3次元コンピュータグラフィックス(3DCG)を多用したものが多いため、CPUやビデオカード(が内蔵するGPU)などに高性能なものを採用し、それに見合う大容量の電源ユニットや高度な冷却装置、大容量のメインメモリ(RAM)などを搭載したモデルが多い。
日本ではパソコンの製造・小売を手がける小規模なパソコンショップが主に力を入れてきた製品分野で、中上級者向けに部品を好みに応じて入れ替えられるBTO(Build-To-Order)方式で販売していることが多い。近年ではパソコンゲームの盛んな米国系などの大手メーカーによるゲーミングPCブランドも定着している。
以前はゲーミングPCといえば据え置き型(デスクトップ型/タワー型)の機種が一般的で、高機能や高性能を反映して大きめの筐体の製品が多かったが、近年ではノート型のゲーミングPCも登場している。ノート型は持ち運び可能な点が最大のメリットだが、ビジネス向けの薄型・軽量の機種に比べれば筐体サイズや重量は大きく、日常的な持ち歩きには適さない。
「ゲーミングPC」という名称だが、あくまで一般的な汎用のパソコン製品の中でゲームに適した構成という意味であり、オフィスソフトなどゲームソフト以外の一般的なソフトウェアも利用できる。また、パソコン向けゲームはゲーミングPCでなければ遊べないわけではなく、ゲームソフトが規定している要求性能・機能を満たした機種であれば一般的なパソコンでも遊ぶことができる。
ゲーミングPCの筐体デザインは、黒い筐体に鮮やかな原色で発光するパーツを組み合わせたものがなぜか定番となっている。これを受けて、ゲームと無関係な文脈でも、場にそぐわない派手な色で発光・点滅する電飾などを指して「ゲーミング○○」と揶揄することがある。