カーニング 【kerning】 文字詰め
概要
カーニング(kerning)とは、文章を表示・印刷したときの、文字と両隣の文字の間にあけられた空白のこと。また、そのような文字間の空白を広げたり詰めたりする制御、およびソフトウェアの持つそのような機能のこと。もともと欧文の組版で用いられてきた技法である。アルファベットは文字よって上下の余白の形状や大きさが異なるため、単に均等な間隔で文字を並べていくだけでは余白が不自然となる。「V」と「A」が並ぶときはわずかに近づける、「f」の次の「i」はわずかに遠ざける、といった間隔の微調整をカーニングという。
日本語の文字は概ね正方形に収まる字形のものが多いためカーニングはあまり重視されないが、手書きに近い字形の書体の仮名文字や、アルファベットと交ぜ書きする場合、題字やロゴなどでは一部の文字の間隔を微調整することがある。
プロポーショナルフォントのフォントデータには文字ごとにカーニングについての情報が埋め込まれていることが多く、ソフトウェアが文字を表示・印刷する場合はこれを手がかりに標準の間隔に自動カーニングするようになっている。ワープロソフトやDTPソフトでは利用者が個別にカーニングを調整することもできる。
(2022.6.2更新)