icaclsコマンド 【Integrity Control Access Control List】
概要
icaclsコマンド(Integrity Control Access Control List)とは、Windowsの操作に用いるコマンドの一つで、ファイルのアクセス権を変更するもの。Windows Server 2003以降で標準で使用できる。Windowsではファイルを含む様々なオブジェクトに対してACL(Access Control List:アクセス制御リスト)に基づいてアクセス制御を行っており、利用者(ユーザーやグループ)ごとに読み取りや実行、変更、削除などの権限を付与する。
ACLにはユーザーによる一般的な操作に適用される随意アクセス制御リスト(DACL:Discretionary ACL)と、監査などに用いるシステムアクセス制御リスト(SASL:System ACL)があるが、icaclsコマンドではDASLの表示や変更を行なうことができる。
基本的な書式は「icacls ファイル名 /操作 パラメータ」で、主な操作として「/grant SID:権限」でSIDで指定したユーザーに権限を付与(上書き)、「/setowner ユーザー名」で所有権の変更、「/save セーブファイル名」でDACLの保存、「/restore セーブファイル名」で保存されたDACLの復元などとなっている。
ユーザーやグループはSID(セキュリティ識別子)で指定するが、「Administrator」(管理者)、「Everyone」(全ユーザー)などのフレンドリ名で置き換えることもできる。権限は略号で指定し、フルコントロールが「F」、読み取りが「R」、書き込みが「W」、変更が「M」、削除が「D」、読み取りと実行が「RX」、権限無しが「N」などとなっている。
(2022.2.21更新)