BBレシオ 【Book-to-Bill Ratio】
概要
BBレシオ(Book-to-Bill Ratio)とは、ある業界や製品における需給のバランスを表す指標の一つで、出荷額(billing)に対する受注額(booking)の比率のこと。受注額を出荷額で割って算出する。出荷額が供給を、受注額が需要をそれぞれ代表しており、1を超えると需要が供給を上回る好況期、1を割り込むと下回る不況期であることを表す。値が上昇しているときは市況が改善傾向、下降しているときは悪化傾向とみなされる。
様々な業界や製品について算出されるが、半導体業界では半導体製造装置のBBレシオが業界全体の景気の先行きを表す指標として重視されており、IT関連で単にBBレシオといった場合は半導体製造装置のそれを意味することが多い。
半導体製造装置のBBレシオは業界団体などが発表しており、業界全体の3か月平均の受注額を、同期間の出荷額で割って求める。たとえば、BBレシオが0.8の場合、その期間の出荷額100に対して新規受注額が80あったことになり、市場が縮小局面であることが分かる。
日本の半導体産業のBBレシオは業界団体の日本半導体製造装置協会が毎月発表していたが、2017年に最大手の東京エレクトロンが受注額の公表を中止したため、BBレシオの算出・発表も中止された。出荷額の発表は引き続き行われている。
(2020.5.14更新)