Apache Flex 【Adobe Flex】

概要

Apache Flex(Adobe Flex)とは、Flash Playerで動作するアプリケーションを作成するための開発ツールの一つ。Flash実行環境とする本格的なRIA(Rich Internet Application)を開発するための諸機能を提供する。

FlashWebブラウザで動画や音声、ベクター画像などを組み合わせたアニメーションや簡易なソフトウェアを再生・実行できる拡張機能で、Adobe社が販売している「Adobe Flash」(現Adobe Animate)などで対応コンテンツを作成することができる。

Flash自体はベクターアニメーションやゲームなどマルチメディアコンテンツの作成に重点が置かれているため、FlexではFlash Playerを業務やオンラインサービスなどで使用できる本格的なアプリケーションソフト実行環境として使用するためのツールや仕様を提供する。

操作画面の設計にはMXMLと呼ばれるHTMLに似たXMLベースのマークアップ言語を用い、Webページの作成に近い手順で画面や操作感をデザインすることができる。処理の記述には元からFlashに内蔵されているActionScript(アクションスクリプト)と呼ばれるプログラミング言語を用いる。これはJavaScriptを同社が独自に拡張したものであるため、開発者はWebアプリケーション開発の知識や経験を活かすことができる。

デザインや動作をこれらの言語で記述し、付属のコンパイラで変換すると、Flash Playerが解釈・実行できるSWF形式のFlashファイルが生成される。これをWebページに埋め込んでWebブラウザ上で実行できるほか、Adobe AIRを用いてOS上で直に起動する単体のソフトウェアにすることもできる。

最初のバージョンは2004年にFlash自体の開発元である米アドビAdobe)社が開発し、「Adobe Flex」(アドビ・フレックス)の名称で提供していたが、2011年に関連資産がApacheソフトウェア財団(Apache Software Foundation)に寄贈され、以降はオープンソースの「Apache Flex」(アパッチ・フレックス)として公開されている。

(2019.6.19更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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