Adobe AIR 【Adobe Integrated Runtime】
概要
Adobe AIR(Adobe Integrated Runtime)とは、米アドビ(Adobe)が開発・配布しているソフトウェア実行環境。同社のFlashやFlex、あるいはWeb標準のAjax(HTML+JavaScript)等の技術で開発されたプログラムやコンテンツを、Webブラウザを用いずに単体で実行・再生することができる。Flashなどで作成されたコンテンツやアプリケーションは、従来はWebブラウザに内蔵あるいは追加された再生用のプラグイン(Flash Playerなど)を介してブラウザ上で動作していた。Adobe AIRはこれをパソコンやスマートフォン、タブレット端末などのOS上で直に実行・再生することができるようにする。
WindowsやmacOS(Mac OS X)、Android、iOSなど様々な機種やOSに対応しており、アプリケーションはAdobe AIRが導入された環境ならばどこでも同じように実行される。ブラウザ上での実行と大きく異なる点として、コンピュータ上のストレージ(外部記憶装置)などローカル資源へのアクセスが一定の条件下で可能となっている。
Adobe AIRに対応したアプリケーションの作成は従来のFlashコンテンツなどの制作とほぼ変わらず、特殊なソフトウェアや環境を用意する必要はない。Adobe Animate CCなどの制作ツールで内容を作成し、Adobe AIR向けパッケージの生成を指示すれば自動的に配布パッケージが作成される。
Adobe AIR自体は同社Webサイトなどで無償配布されており、インターネットを通じて簡単に導入することができる。自動的に新バージョンや修正版を探して更新する機能が内蔵されているため、一度導入すれば常に最新版を利用することができる。
(2019.1.12更新)