不正広告 【malvertising】 マルバタイジング

概要

不正広告(malvertising)とは、Webサイトに掲載される広告の中にマルウェアを埋め込み、不特定多数の閲覧者に攻撃を仕掛ける手法。

攻撃者は身元を偽装するなどして広告配信事業者と契約し、広告の掲載を申し込む。広告の掲載内容(クリエイティブ)にはスクリプトなど動的な内容を含めることができる場合があり、これを悪用して閲覧者のコンピュータ上で不正な動作をコード広告として配信する。

閲覧者は配信事業者と契約したWebサイト訪問すると、攻撃者が配信した不正な広告コンピュータ上に表示される。閲覧者が広告クリックすると(種類によっては表示しただけで)埋め込まれた不正なコードが起動し、コンピュータへの感染や機密情報の詐取、コンピュータ内のファイル改竄や破壊など悪意ある処理が実行される。

配信事業者は不正な広告の掲載を禁止しており、マルウェアを検知するソフトウェアなどで危険な動作をする掲載内容を自動的に遮断する措置を取っていることが多い。しかし、多くの広告サービスで契約から掲載に至るまでのプロセスはほぼ自動化されており、掲載前に十分な審査をうことは難しい。

(2021.12.11更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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