ネイティブ広告 【native advertising】 ネイティブアド

概要

ネイティブ広告(native advertising)とは、インターネット上の情報メディアに掲載される広告形態の一つで、表示形式や内容などがそのメディアに元から掲載されている記事などと同じで、一覧などに一体的に表示されるもの。

通常、広告のデザインや形式などは、掲載メディアが本来提供している情報サービスなどとは異なっており、掲載位置もコンテンツ本体から切り離されて専用の表示枠が設けられることが多いが、ネイティブ広告では通常のコンテンツと同じ体裁の広告が、コンテンツ中に混ざって掲載される。

これまでも記事広告や見出し広告などは存在したが、ネイティブ広告はよりメディアに一体化し、他のコンテンツに溶け込んで区別しにくい形で掲載される。例えば、ニュースサイトなどで記事一覧に他の記事に混じって広告記事の見出しが掲載されたり、SNSなどで他の人の書き込んだ投稿などに混じって同じ形式で広告が掲載される。

広告主にとっては専用の掲載枠のように読み飛ばされたりしにくく、高い広告認知効果が期待でき、掲載メディアにとっても広告単価の上昇や専用の広告枠の削減(コンテンツ表示領域の拡大)が期待できる。

閲覧者にとっても広告コンテンツ中に溶け込んで表示されるため広告の押し付けがましさ鬱陶しさが軽減されると言われるが、コンテンツ広告を混同させ、消費者を騙す手法であるとして批判されることもある。

インフィード広告 (in-feed advertising)

ネット広告の掲載方式の一つで、SNSやコミュニケーションサービスなどで発言一覧などに混じって掲載される広告のこと。WebサイトWebサービス)やスマートフォンアプリなどでよく用いられる。

SNSの友人の投稿一覧や、ニュースの配信記事一覧などで、他の項目と項目の間に混ぜて表示される。記事の見出し一覧などの場合は短い文章が一行だけ表示される形式となるが、SNSの投稿一覧などでは、他の投稿と同じように写真や画像と文章の組み合わせや、埋め込み表示された動画などが用いられることもある。

そのメディアが本来表示している項目(記事や投稿など)と同じ見た目や体裁を取る場合には、いわゆるネイティブ広告の一種となるが、通常の項目とは明確に異なる見た目にデザインされた、ネイティブ広告ではないインフィード広告も存在する。

タイアップ記事 (記事広告/PR記事)

広告の形態の一つで、広告主側ではなく掲載メディア媒体)側が制作し、自らのコンテンツの一部として掲載する広告のこと。新聞や雑誌、Webサイトなどに記事の体裁で掲載されるものは「記事広告」「PR記事」などとも呼ばれる。

一般的な広告は広告主側が広告を制作し、メディアスペースを買い取って掲載するが、タイアップ記事ではメディア側が他のコンテンツと同じように取材や制作をい、広告を作成・掲載する。

新聞や雑誌、Webサイトなどでは一般の記事と同じような体裁や扱いで掲載されることが多いが、通常の記事ではなくタイアップ記事であることが分かるよう「PR」「広告」などの表示を見出しやページの端などの掲載することが多い。テレビやラジオなどでは番組の一部としてタイアップ記事を流すコーナーが用意されていることがあるほか、短い番組では番組全体がタイアップ記事になっているものもある。

(2018.6.4更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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