アクティブ 【active】
概要
アクティブ(active)とは、活発な、盛んな、現役の、機能している、能動的な、などの意味を持つ英単語。一般の外来語としては「活発な」「積極的な」という意味で用いられることが多いが、IT分野では「現在有効な」という意味でも用いられる。ITの分野では主に、「複数あるもののうち現在有効な方」という意味と、「自らが能動的に何らかの役割を果たすもの」という意味で用いられる。前者の対義語は「インアクティブ」(inactive:不活性な、現在無効な)、後者の対義語は「パッシブ」(passive:受身の、受動的な)となる。
例えば、コンピュータのデスクトップ画面で、現在選択され最前面に表示されているウィンドウを「アクティブウィンドウ」、それ以外の、選択されておらず背面側に隠れているウィンドウ群を「インアクティブウィンドウ」という。
IPネットワーク上でファイル転送を行うプロトコル(通信手順)のFTP(File Transfer Protocol)では、FTPサーバが能動的にクライアントに向けてデータ転送用の伝送路(コネクション)を確立する動作モードを「アクティブモード」、クライアント側から接続要求が送られてくるのを待ち受ける動作モードを「パッシブモード」という。
コンピュータシステムの信頼性を高めるため運用機材を冗長化する場合、通常時に稼働する方の系統をアクティブ側、障害発生時に使用するよう通常時には待機している方の系統をパッシブ側あるいはスタンバイ側という。複数系統のいずれもアクティブ状態で運用する構成を「アクティブ/アクティブ構成」、アクティブな一系統以外を待機させておく構成を「アクティブ/パッシブ構成」という。
活発に様々活動を行う人を「アクティブな人だ」と評したり、金融の分野で積極的に銘柄選択や売買判断を行う投資戦略を「アクティブ運用」、資産構成を市場の指数(インデックス)などに揃えて自らの意向を反映させない方式を「パッシブ運用」というように、IT以外にも様々な分野で一般的に用いられる。
行動(する)、演じる、決議などの意味を持つ「アクト」(act)から派生した単語で、行動や行為を意味する「アクション」(action)、活動を意味する「アクティビティ」(activity)、有効化や活性化を意味する「アクティベーション」(activation)などの派生語がある。