UplinkFast 【アップリンクファスト】

概要

UplinkFast(アップリンクファスト)とは、構内ネットワーク(LAN)でスパニングツリーを使用する際、ルートポートが障害で不通になった場合に5秒以内に非指定ポートに切り替えを行なう機能。

スパニングツリーはネットワーク上で循環経路が発生するのを防ぐため、一台のスイッチを起点に接続構成を木構造に再編する制御方式である。各スイッチのポートのうち、頂点のルートブリッジに至るポートをルートポート(RP)、データの送受信に用いるポートを指定ポート(DP)と呼び、ループ回避のため通信をブロックするポートを非指定ポート(NDP)という。

通常、スイッチ間接続に用いるポートとしてルートポートと非指定ポートがある場合、ルートポート側が停止すると非指定ポートのブロックを解き、リスニング→ラーニング→フォワーディングという状態遷移を経て約30秒でルートポートへの切り替えが行われる。

一方、非指定ポートにUplinkFastをあらかじめ指定しておくと、このリスニングやラーニングの手順を飛ばして停止の検知から5秒以内にルートポートの切り替えが実施される。ネットワーク構成上、代替経路が非指定ポートであることが明らかな場合に指定され、通信の中断時間を短縮することができる。

(2022.3.4更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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