Motion JPEG 【モーションJPEG】 MJPEG
概要
Motion JPEG(モーションJPEG)とは、静止画像データの圧縮方式であるJPEGを応用した動画データの圧縮・記録形式。各フレーム(コマ)ごとの画像をJPEG形式で圧縮し、連続的に記録していく。動画を構成する一コマ一コマの画像を単純にJPEG形式で圧縮して記録していく形式である。毎秒30フレームの動画であれば、1秒あたり30枚のJPEG画像が並んだデータとして表現する。
MPEGなど最初から動画のために考案された方式は、前後のフレームとの相違点など時間軸方向の情報を利用するが、Motion JPEGでは単純に一コマずつ画像圧縮していくため、圧縮率では劣るが処理がシンプルで高速に圧縮・展開することができる。
また、時間軸情報を利用する形式では圧縮率や処理時間が一定せず、変化や動きの激しい動画で極端に性能が劣化するといった問題もあるが、Motion JPEGは各フレームの情報が独立しており、動画の内容の違いによる影響を受けにくい。
処理を行うためのソフトウェアや論理回路の規模も小さくできるため、1990年代後半にはデジタルカメラなどの簡易な動画記録形式などとしてよく用いられた。2000年代中頃以降はMPEG系の規格の普及が進み、半導体技術やソフトウェア技術の向上で処理性能の差などもあまり問題ではなくなったため、次第に用いられなくなってきている。
Motion JPEG 2000 (MJPEG2000)
JPEGの改良版である「JPEG 2000」形式を用いて動画圧縮を行う方式を「Motion JPEG 2000」という。Motion JPEGと同様に、各コマの画像を単純にJPEG 2000形式で圧縮して連結していく。ISO/IEC 15444-3として標準化されている。
基礎とする画像圧縮方式がJPEG 2000に変更されたためMotion JPEGよりも高い圧縮率を得ることができる。他の特徴はMotion JPEGに準じ、処理が比較的シンプルで、圧縮率や品質が時間軸方向の変化の大きさに影響を受けにくい。
(2024.8.20更新)
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター「木製道路施設の耐久設計・維持管理指針策定のための技術開発」(PDFファイル)にて引用 (2009年4月)