Azure Virtual Desktop 【AVD】 Windows Virtual Desktop / WVD
概要
Azure Virtual Desktop(AVD)とは、米マイクロソフト(Microsoft)社がクラウドサービス「Azure」(アジュール)上で提供する仮想デスクトップサービス。契約者が遠隔から同社のサーバにアクセスしてWindowsデスクトップを操作することができる。仮想化されたデスクトップ環境を提供する「DaaS」(Desktop-as-a-Service)型のサービスで、同社サーバ上に動作するWindowsデスクトップ画面が利用者の端末にストリーミング動画として配信される。端末のキーボードやマウスを操作すると情報がサーバへ送信され画面に反映される。
利用できるのはWindows 7/10/11のEnterpriseエディションやWindows Serverで、AzureサブスクリプションとWindows 10 E3などのエンタープライズ系のライセンスが利用者の人数分だけ必要となる。Microsoft 365のE3やBusiness PremiumなどのライセンスでMicrosoft 365と共に利用することもできる。
利用料金はライセンスのサブスクリプション料金(利用者一人あたりの月額料金)と、仮想マシン(VM)を動作させるAzureの従量制料金の合計となる。ライセンスの種類や仮想マシンインスタンスの性能・容量によって大きく異なるため、具体的な料金を知るには同社の料金計算ツールを利用するか見積り依頼を行なう必要がある。
利用者が操作する環境としてはWindows付属のリモートデスクトップクライアントに加え、macOS版クライアント、スマートフォン(Android/iOS)アプリ、Webブラウザなどから利用できる。クラウド上のデスクトップにはソフトウェアを取り寄せて導入したり、Azure上のストレージにファイルを保存することができる。
利用者側のシステム環境にはWindows Serverが導入され、Active Directoryでアカウントが管理されている必要があり、これをAzure Active Directoryと同期して使用する。大企業や官公庁など比較的大規模なシステムを運用する組織向けのサービスであり、同社では小規模事業者などに向けて別途「Windows 365」を提供している。