イタリック 【italic】 イタリック体
書体の種類(イタリック体)を指す場合には、筆記体のように右に傾いて全体的に曲線的で、端に丸い飾りが多用された字体を指す。筆記体そのものとは異なり文字は繋がっておらず、一文字ずつ独立にデザインされている。
一方、文字が縦に直立した書体(立体、ローマン体などという)に対して、イタリック体のように傾ける処理を行う文字装飾をイタリックと呼ぶこともある。これは本来「オブリーク体」(oblique type)と呼ばれるものだが、よく似ているためイタリックと呼ぶのが一般的となっている。
いずれの場合も、本文中で強調や引用部、書名などを示すために用いられることが多い。HTMLではiタグ(italic element)で文字を斜体にすることができ、「<i>斜体</i>」のように指定すると「斜体」のように斜体になる。HTML5では意味に基づく定義に変更され、iは文中での他との区別(欧文でイタリック体が用いられるような箇所)のために用いられることとなっている。
文書構造上の意味ではなく単に文字装飾として斜体にしたい場合は、CSSの「font-style」プロパティを「italic」あるいは「oblique」に指定すべきであるとされる。「italic」は指定前に設定されているフォントと同じファミリーの中にイタリック体が用意されていればそれを使い(例えばArialはArial Italicになる)、「oblique」は元のフォントのまま斜体の処理を行う。日本語フォントのようにイタリック体が収録されていない場合はどちらを指定してもobliqueと同じ表示になる。
(2022.5.26更新)