読み方 : オーディーコマンド

odコマンド【octal dump】

概要

odコマンドとはLinuxなどのUNIX系OSで利用できるコマンドの一つで、指定したファイル標準入力の内容を8進数や16進数10進数、文字などの形式に変換して表示(ダンプ)するもの。通常のテキストエディタでは正しく開けないバイナリファイルの中身を確認したり、データに含まれる制御文字改行コードの種類を調べたりする用途で用いられる。
odコマンドのイメージ画像

odコマンドを実行すると、入力データを一定の単位ごとに区切って表示し、各行の左端には先頭からの位置を示すオフセットが並ぶ。ファイル名を指定しない場合は標準入力からデータを読み込むため、パイプで別のコマンドの出力を受け取り、内容を確認する用途にも利用できる。

表示形式は「-t」オプションで指定する。「-t x1」とすれば1バイト単位の16進数、「-t o1」なら8進数、「-t d1」なら符号付き10進数、「-t u1」なら符号なし10進数で表示される。オプションを省略した場合は8進数表示となる。複数バイトを一つの数値としてまとめて表示する形式では、コンピュータ内部でのデータの並び順(エンディアン)の影響を受ける点にも注意が必要である。

文字として確認したい場合には「-t c」や「-t a」を使う。「c」はUTF-8文字や未定義の値を表示し、印字できない制御文字については改行を「\n」のようにC言語風のエスケープ表記で示す。「a」はASCII文字制御文字の名前(改行なら「nl」)で表示する。複数の表示形式を同時に指定すれば、同じ位置のデータを異なる形式で複数行に並べて出力できるため、上の段に16進ダンプ、下の段にその文字表現を対応付けて表示するといった使い方が可能である。

表示範囲を限定することもできる。読み込み開始位置をバイト単位で指定する「-j」オプションや、読み込むバイト数の上限を指定する「-N」オプションを組み合わせれば、ファイルの一部分だけを取り出して確認できる。大きなファイルの先頭にあるヘッダ情報や、特定の位置に格納された識別情報を調べる場合などに役立つ機能である。

odコマンドは汎用的な標準コマンドとして長年広く使われてきたが、近年ではより直感的な操作性を備えたhexdumpコマンドやxxdコマンドが標準で用意される環境も増えている。それでも、ほぼすべてのUNIX系システムに標準搭載されている相互運用性の高さから、スクリプトによる自動処理や基本的な環境調査の場面で現在も利用され続けている。

(2026.9.1更新)
 

主なLinuxコマンド

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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