SAR 【Specific Absorption Rate】 比吸収率 / SAR値

概要

SAR(Specific Absorption Rate)とは、電磁波に晒された人体が電波から吸収するエネルギーの大きさを表す尺度。一定の質量の人体組織が単位時間あたりに吸収するエネルギー量で、単位にはW/kg(ワット毎キログラム)がよく用いられる。

人類が電波として利用している周波数帯の電磁波は人体に当たると一部が吸収される性質があり、高エネルギーの電波に長時間暴露されると体内の組織(特に脳)に悪影響があると考えられている。電子機器が発する電波が特定の利用条件でどの程度人体に吸収されるかを評価する指標としてSARが用いられる。

携帯電話などの無線通信機器には、各国の法律などでSARに上限値の規制が設けられている。日本では総務省の電波防護指針により、全身平均SARが0.08W/kg、局所SAR(任意の人体組織10gあたりのSAR)が2W/kg(四肢の場合は4W/kg)までに規制されている。

(2022.6.9更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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