RIPE NCC 【Reseaux IP Europeens Network Coordination Centre】
概要
RIPE NCC(Reseaux IP Europeens Network Coordination Centre)とは、IPアドレスやAS番号などのインターネット上で利用される番号資源の管理を行う団体の一つで、ヨーロッパ・中東・旧ソ連地域を管轄する団体。1992年に発足し、本部はオランダのアムステルダムに置かれている。IPv4アドレスやIPv6アドレス、AS番号などはインターネット上でのネットワークや機器の識別に用いられ、重複が起きないよう割り当てる必要がある。世界全体では「ICANN」(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)という機関が管理を行っており、番号資源を大きなブロックごとに各地域を管轄する「地域インターネットレジストリ」(RIR:Regional Internet Registry)に割り当て、管理権限を移譲している。
RIPE NCCはRIRの一つで、域内へのアドレス資源の割り当てやWHOISサーバの運営などを行っている。管轄地域はヨーロッパ、中東・西アジア(イラン以西)、中央アジア(旧ソ連圏)で、グリーンランドや北大西洋のヨーロッパ側の島嶼も含まれる。かつてはサハラ以北の北アフリカ諸国も担当していたが、2005年に新設されたアフリカ全域を管轄する「AfriNIC」(African Network Information Center)に移管された。
ヨーロッパ各国の本土から離れた海外領土は原則として最寄りの大陸を管轄するRIRの所属となる。例えば、南大西洋の英領フォークランド諸島は中南米を管轄する「LACNIC」(Latin American and Caribbean Internet Address Registry)の、北大西洋の英領バージン諸島は北米を管轄する「ARIN」(American Registry for Internet Numbers)の、南インド洋の仏領マヨット島や仏領レユニオン島などはAfriNICのそれぞれ管轄である。
(2024.1.23更新)