関数名 【function name】

概要

関数名(function name)とは、コンピュータプログラム上で関数に付ける名前。プログラマ関数を区別、指定できるようにするためにソースコード中で定義する。言語処理系や標準ライブラリが提供する組み込み関数にもそれぞれ処理内容を表す名前がついている。

コンピュータプログラムでは、繰り返し実行するまとまった内容の処理を一つのブロックにまとめ、名前をつけてプログラム上の別の場所から呼び出して実行できるようにする仕組みがある。このうち、外部から引数を受け取って処理をい、返り値を返却するものを「関数」(function)という。

関数にはそれぞれ固有の関数名を付けて区別する。コード中で関数名と引数を記述すると、実行時にその箇所に差し掛かったときに指定の関数を指定の引数実行することができる。なお、言語によっては一度しか使わない関数などを名付けずに定義する「無名関数」(匿名関数)が利用できる場合もある。

仕様上の命名規則

関数名として使用可能な文字の種類や名付けの規則(禁止事項)は言語仕様によって決まっているが、C言語では半角英数字(0~9、a~z、A~Z)とアンダーバー(_)のみ使うことができ、この仕様を踏襲している言語が多い。数値リテラルと区別する必要から、先頭に数字を使うことはできない。多くの言語は英大文字と小文字を別の文字として区別するが、同一視する言語もある。

先頭や末尾に特定の記号を付けることで返り値データ型などを指定することができる言語もある。例えば、Visual BasicVBAで関数名の末尾に「$」(ドルマーク)が付いている関数返り値文字列型であることを表している。

慣習上の命名規則

言語仕様上の関数名の規則とは別に、言語ごとの慣習や、組織・プロジェクトごとに命名規則を定めて一定の規則性に従って命名する場合もある。例えば、複数の単語を連ねて関数名とする場合に、「getFooBar」のように単語の先頭を大文字にする方式を「キャメルケース」、「get_foo_bar」のようにアンダーバーで区切る方式を「スネークケース」という。キャメルケースのうち、「GetFooBarEx」のように変数名自体の先頭を大文字にする方式は「パスカルケース」とも呼ばれる。

(2023.5.22更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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