読み方 : かくりつみつど

確率密度【probability density】

概要

確率密度とは、確率的に値が決まる連続値の変数があるとき、ある値の相対的な出やすさを表したもの。変数が連続値を取ると、ある特定の値になる確率はゼロになってしまうため、その値の出やすさを相対的な数値の大小で表す。
確率密度のイメージ画像

サイコロの出目の確率のように、確率変数が特定の選択肢から一つを選ぶような離散的な値の場合には、「1が出る確率は6分の1」といったように各値が出る確率そのものを数値として表すことができる。

しかし、時間や長さ、面積など、値が連続的に変化するような確率変数の場合、ある特定の値(ぴったり)が出る確率は厳密にはゼロになってしまうため、「その値が他の値に比べてどれくらい出やすいか」を確率密度という値の大小で示す。

通常、確率密度は確率変数に対する関数の形で定義され、これを「確率密度関数」という。特定の確率変数の値を代入すると対応する確率密度が得られ、その値がどのくらい出やすいかを示す。確率密度の値は0(まったく出ない)または正の実数となり、確率密度関数を確率変数の定義域全体に渡って積分すると、全事象の確率である1となる。

(2025.12.11更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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