トナー 【toner】
概要
トナー(toner)とは、コピー機やレーザープリンタで紙の着色に使われる、微細な粉末状のインクのこと。プラスチック粉末を黒鉛や顔料で着色したもので、各機種専用の「トナーカートリッジ」に詰めて提供される。いわゆる一般的なコピー機(複写機)やレーザープリンタなどの電子写真方式の印刷機では、「ドラム」(drum)と呼ばれる筒状の感光体の表面にレーザー光を照射して電荷の状態を変更し、印刷したいイメージに沿って帯電したトナーを付着させる。その後、ドラムを回転させながら印刷用紙の表面に押し付け、同時に表面を熱してトナーを溶かすことにより、紙面にイメージを転写する。
モノクロ印刷用のトナーは黒色で、カラーの場合はこれにシアン(C:水色)・マゼンタ(M:薄紫)・イエロー(Y:黄色)の「色の三原色」の各色に対応するトナーを加えて、「CMYK」の4色の強弱を様々に組み合わせて色を表現する。
主な製法として、着色したプラスチック塊を粉砕する「粉砕法」と、化学反応で色のついた微粒子を生成して溶液を乾燥させて取り出す「重合法」がある。前者の方がコストが安いが、後者の方が大きさや形が均一な高品質なトナーを製造しやすいという特徴がある。
(2024.6.16更新)