オンダイ 【on-die】
概要
オンダイ(on-die)とは、特定の機能や回路群が半導体チップに直に集積されていること。半導体分野では “die” は個々のICチップを意味する(賽の目を意味する “dice” の単数形)ため、直訳すると「チップ上」となる。CPU(マイクロプロセッサ)などの半導体チップには、演算処理を行うといったチップ本来の機能のほかに、性能や安定性を高める目的で、さまざまな機能が統合されている。こうしたチップ本来の機能ではないが関連する機能が半導体チップ上に統合されている状態をオンダイということが多い。
CPUの2次キャッシュがオンダイ機能の有名な例で、キャッシュメモリを演算器のすぐ近くに置き、演算器とキャッシュを同期して動作させることで性能アップを図っている。他にも、CPUに温度計をオンダイで搭載して熱による損傷を防いだり、メモリチップにターミネータをオンダイで搭載してマザーボードの設計を容易にするといった利用例がある。
これに対し、見かけ上は半導体チップと一体化していても、実際には本体となる半導体チップとは別にチップを搭載して機能を追加している状態を「オフダイ」(off-die)という。
(2022.8.2更新)