エンゲージメント 【engagement】
概要
エンゲージメント(engagement)とは、約束、契約、誓約、婚約、雇用、従事、没頭、交戦、債務などの意味を持つ英単語。ビジネスの分野では、企業などと従業員の相互の深い結び付き、顧客や消費者の企業や製品、ブランドなどへの愛着心や親近感などの意味で用いられる。顧客エンゲージメント (カスタマーエンゲージメント)
企業と顧客との間の関係についてエンゲージメントという場合、企業や製品、サービス、ブランドなどが顧客と築いた深い関係性や結びつきのことを意味する。
強いエンゲージメントを結んだ顧客は自ら好んで繰り返しその企業の製品やサービスを選択したり、他の人に勧めたりすることが期待されるため、顧客満足度を向上させたり積極的にコミュニケーションを取るなどしてエンゲージメントを強める必要があるとされる。
従業員エンゲージメント (エンプロイーエンゲージメント)
企業などの組織と従業員との関係についてエンゲージメントという場合、組織に対する従業員の愛着心や貢献意欲を意味する。
単純な帰属意識や愛社精神といった心の問題ではなく、企業が従業員の能力を最大限発揮できるよう良好な職場環境を提供し、従業員がそれに応えて業績に貢献できるよう意欲的に仕事に取り組む、といった双方向の深い結びつきを指す場合が多い。
ロイヤリティとの違い
よく似た意味の言葉に「ロイヤリティ」(loyalty/ロイヤルティとも)があり、エンゲージメントとは明確な区別なくほぼ同義とされることが多いが、エンゲージメントをロイヤリティよりも発展した関係性と捉え、単に愛着があるのみならず、顧客や従業員からの積極的な働きかけや自発的な行動が引き出される状態であるとする考え方もある。
また、「顧客エンゲージメント」は顧客の実際の行動に基づく評価、「顧客ロイヤリティ」は顧客の声や感情(アンケート結果など)に基づく評価といった区別を行ったり、「従業員エンゲージメント」は会社と従業員が対等な関係、「従業員ロイヤリティ」は会社と従業員が主従関係といった区別を行うこともある。
(2023.3.23更新)