パニックオープン

概要

パニックオープンとは、火災や地震などの災害発生時に、自動ドアや電気錠などを自動的に開放・固定する仕組み。避難経路上の出入口に設定され、利用者が操作を行わなくても通行できる状態を確保する。
パニックオープンのイメージ画像

通常、自動ドアは人感センサーなどで開閉を制御し、電気錠はカードキーや暗証番号、生体認証などによる認証を経て解錠される。災害時にこれらが通常動作のままであると、避難が滞り、逃げ遅れが生じる危険がある。

停電によって電力が遮断された場合、電気錠が開かなくなったり、認証手順を実行できなくなったりすることも考えられる。パニック状態に陥った群衆が殺到すれば、センサー制御のドアが通行の妨げとなる恐れもある。

パニックオープン機能を持つ設備は、自動火災報知設備や地震感知装置、防災監視システムなどと通信ケーブルで連動している。異常信号を受信すると即座に解錠・開放の動作を実行し、その後は閉まらないよう固定される。固定することで、煙や暗闇の中でも避難者が操作なしに通行できるようにする。また、外部から駆けつけた消防隊や救助隊が、施錠されたドアに阻まれることなく速やかに構内へ進入できるという効果もある。

反対の概念として「パニッククローズ」がある。災害発生時に自動的にドアを閉鎖・固定する仕組みで、防火扉や避難経路に指定されていない区画の出入口などに設定される。火炎や煙の拡散を抑制することを目的とする。いずれの仕組みも駅や商業施設、オフィスビル、病院など、不特定多数が利用する施設で採用され、区画の用途やドアと避難経路の関係に応じて使い分けられる。

(2026.6.30更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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