クロスアセンブラ 【cross assembler】 クロスアセンブラー

概要

クロスアセンブラ(cross assembler)とは、アセンブリ言語で記述されたソースコードを解釈し、異なるコンピュータ向けの機械語プログラムに変換するソフトウェア。生成した実行可能形式プログラムは開発機で実行することはできず、対象の機種に転送してから実行する。

CPUが解釈・実行できる機械語と一対一に対応するアセンブリ言語で記述されたプログラムを、実行可能な機械語プログラムに変換するソフトウェアを「アセンブラ」(assembler)という。通常のアセンブラ開発に用いる機種向けのプログラムを生成するが、クロスアセンブラは異なる機種向けの機械語プログラムを生成するようにできている。

クロスアセンブラは、開発ターゲットの機種が汎用コンピュータではなく開発に適した機能や性能を備えていない場合や、ハードウェア開発が完了する前にソフトウェア開発する場合など、何らかの事情で開発対象ハードウェア上での開発が困難な場合に用いられる。家電製品の組み込みシステムの制御プログラム開発や、家庭用ゲーム機向けのゲームソフトをパソコン上で開発する場合などがこれにあたる。

一方、C言語のような高水準プログラミング言語で書かれたプログラムを、開発機とは異なる機種向けの機械語プログラムに変換するソフトウェアは「クロスコンパイラ」(cross compiler)と呼ばれ、そのような変換操作を「クロスコンパイル」(cross compile)という。

(2024.6.7更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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