ACCDRファイル

概要

ACCDRファイルとは、Microsoft Accessデータベース保存形式の一つで、利用者に配布するランタイムアプリケーションを作成するためのもの。Access本体がなくても簡易な実行環境で起動・操作できる。標準のファイル拡張子は「.accdr」。

Microsoft Accessで作成されたデータベースファイルは標準ではACCDBファイル形式で保存されるが、この形式はAccessが導入された環境でなければ開くことができない。アプリケーションを操作するだけの利用者すべての環境にAccessを用意するのはライセンス料が高額になってしまう場合がある。

そのような場合に、データベースをACCDRファイルで保存し、Microsoft社が無償配布している「Access Runtime」(Accessランタイム)と共に配布・導入することで、操作環境に無償で展開することができる。アプリケーションはランタイムモードと呼ばれる特殊なモードで実行される。

このモードではナビゲーションウィンドウやリボン、デザインビュー、レイアウトビュー、ヘルプなど主に開発時に利用する機能が用意されておらず、アプリケーションの実行には差し支えないが、データベースの構造の編集やアプリケーション開発はできないようになっている。

(2023.7.11更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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