読み方 : たじげんしゃくどこうせいほう
多次元尺度構成法 【MDS】 Multi-Dimensional Scaling / 多次元尺度法
概要
多次元尺度構成法(MDS)とは、多数の項目からなるデータ群を低次元のデータに変換し、類似するデータが近くに配置されるように整理する手法。2次元または3次元の図としてデータの分布を表現することができる。解説 多数の値の組み合わせとして表現されるデータの関係を分析する多変量解析の一種で、多次元のデータの分布を低次元の図として視覚的に表すことができる。もとの次元で似ているデータ同士は低次元への変換後も近くに、類似点の乏しいデータは遠くになるように配置される。
具体的な計算法には様々なものが提唱されており、最初に提案された計算法は「主座標分析」(PCoA:Principal Coordinate Analysis)とも呼ばれる。項目間の近さを数値的(比例尺度および間隔尺度)に表すことができる場合に用いられる「軽量多次元尺度構成法」と、順序尺度で表される場合に用いられる「非計量多次元尺度構成法」に分かれる。
多次元尺度構成法によって多数の項目間の距離関係を俯瞰できる「ポジショニングマップ」を作成することができる。主成分分析(PCA)も高次元のデータを低次元に変換できるが、こちらは次元削減後のデータをさらに解析したり機械学習したい場合などに用いる。クラスター分析も似た項目を把握できるが、多次元尺度構成法ではグループ分けは行わない。
(2025.10.10更新)