リーチ【reach】

概要

リーチとは、広告やコンテンツなどが一定期間内にどれだけの人数や利用者に届いたかを表す指標。対象人口に占める到達範囲を示し、テレビCMなどのマスメディア広告からネット広告、Webサイト、SNSまで幅広く用いられる概念である。

「インプレッション」(impression)が広告の表示回数を数えるのに対し、リーチは届いた人数を数える指標である。同じ人物に広告が何度表示されても重複はカウントせず、一度でも接触があれば1人として扱う。この違いにより、広告の量ではなく広がりを把握できる。

例えば、100万人に広告を配信し、期間中に50万人が一度以上見た場合、リーチは50万人、リーチ率は50%となる。この50万人が何度広告を見ても人数は変わらない一方、表示された延べ回数はインプレッションとして別に集計される。Web広告ではパソコンやスマートフォンなど複数の端末をまたいだ閲覧も、可能な範囲で同一利用者として重複を除いて集計する「ユニークリーチ」という考え方が一般的である。

フリークエンシーとの組み合わせ

リーチと併せて使われる指標に「フリークエンシー」(frequency)がある。これは期間内に一人の利用者へ広告が表示された平均回数を表す指標で、リーチが「何人に届いたか」を示すのに対し、フリークエンシーは「一人あたり何回接触したか」を示す。

両者を掛け合わせた値は「延べ視聴率」(GRP:Gross Rating Point)と呼ばれ、テレビCMの効果測定では広く用いられている。GRPの値が同じでも、リーチとフリークエンシーの内訳は大きく異なる場合があり、広告効果を検証する際には両方の内訳を確認することが重要とされる。

各分野での利用

放送の分野では、番組やCMを期間中に一度でも視聴した世帯や個人の割合としてリーチを表すことが多く、新聞や雑誌など他のマスメディアでも同様の考え方が使われてきた。ITの分野では、検索広告やディスプレイ広告、動画広告、SNS広告などデジタル広告の効果測定にこの概念が応用されている。

SNSマーケティングでは、フォロワーに表示される範囲とフォロワー以外に拡散して届く範囲を分けて捉え、費用をかけずに届いた範囲と広告費を投じて広げた範囲を区別して分析する運用も一般的になっている。広告媒体や計測サービスによって対象者の定義や集計方法が異なるため、リーチの数値を比較する際には、対象期間や対象となる利用者の範囲、集計方法の違いを確認する必要がある。

(2026.9.5更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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