セキュア【secure】
概要

セキュアという概念が対象とするのは、悪意ある人物や集団による意図的な攻撃である。システムへの不正侵入や不正操作、データの窃取や改竄、消去、通信の盗聴や妨害などが当てはまり、こうした脅威に対して適切な備えがある状態を「セキュアである」と表現する。
セキュアと対比される概念に「セーフ」(safe)がある。セーフは機器の故障や自然災害、人的ミスといった、害意によらず偶発的または確率的に生じる危険に対する安全性を指す。セキュアが攻撃者の存在を前提とするのに対し、セーフはそうでない点で異なる。どちらも異状や危機を引き起こすことは共通しており、実務上は両者を包括的に考慮する必要がある。
セキュアな状態を実現する主な手段は技術的対策となる。利用者認証やアクセス制御、通信の暗号化、マルウェア対策、脆弱性の速やかな修正といった一連の措置である。これに加え、利用者への教育や啓発、組織体制の整備、運用ルールやデータ管理規定の策定など人的対策も重要な要素である。高度な防御機能を備えたシステムであっても、設定の不備や運用上のミスがあれば安全性は損なわれる。
近年では、ソフトウェアやシステムの開発段階から安全性を作り込む「セキュアバイデザイン」(セキュリティバイデザイン)や、「セキュアプログラミング」といった概念も広まっている。クラウドサービスやIoT機器の普及により、機器やデータが常時ネットワークに接続される環境が当たり前となった現在、セキュアであることへの要求は組織の情報資産全体に及ぶ。攻撃手法は絶えず変化するため、対策を一度構築して終わりとせず、最新の脅威動向に応じて継続的に見直していくことが求められる。
(2026.6.5更新)