67番ポート 【port 67】 ポート67 / UDP67番

概要

67番ポート(port 67)とは、インターネットなどの通信アプリケーションの種類や通信規約(プロトコル)の識別に用いられるポート番号の一つ。DHCPクライアントからサーバに問い合わせを送る際に用いられる。

ポート番号とは

インターネットではネットワーク層プロトコルとしてIPInternet Protocol)を用いるが、その上位のトランスポート層プロトコルとしてTCPTransmission Control Protocol)あるいはUDPUser Datagram Protocol)をよく用いる。

これらは同じ機器(一つのIPアドレス)で複数の異なるアプリケーションが同時に通信したり、異なる通信相手と同時に通信できるよう、データの送受信の窓口となる「ポート」という仕組みを備えている。ポートの識別や指定は0から65535までの整数でい、これを「ポート番号」という。

67番ポートの用途

67番ポートはそのようなポート番号の一つで、IPアドレスなどの自動設定をDHCPDynamic Host Configuration Protocol)でサーバクライアントからの接続を待ち受けるのに用いられる。

自身が使うべきIPアドレスなどを問い合わせたいDHCPクライアントは、ネットワーク内に一斉配信されるブロードキャストアドレスのUDP67番へ問い合わせを送る。これを検知したDHCPサーバは設定情報をブロードキャストアドレスUDP68番へ返信する。クライアントはこれを受信して自身のIPアドレスに設定する。

インターネット運用団体のIANAでは67番ポートの用途として「bootps」(Bootstrap Protocol Server)を登録しているが、BOOTPDHCPの前身のプロトコルで、ネットワークによってどちらか一方が使われる。いわゆる「ウェルノウンポート」(現在は正式には「システムポート」)の一つとして定着している。TCPUDPの両方が割り当てられているが、通常はUDPが用いられる。

(2023.11.1更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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